材料について
粉類
製菓用の米粉について
通常の米粉(和菓子用の上新粉)よりも
粒子が細かいのでケーキを焼く際に使用できます。
シフォンケーキやジェノワーズ、パウンドケーキなどに
使用する際には薄力粉と置き換えるだけで
焼くことができます。
リファリーヌを使用するとボリュームは出ませんが、
きめが細かく焼きあがります。
クッキーやスコーンの場合はレシピを変更する必要があります。
お菓子教室では小麦粉アレルギーの方向けにリ・ファリーヌでの
対応を行っています。
ご予約時に小麦粉アレルギー対応といってくださいね。
薄力粉と強力粉について
薄力粉と強力粉は保有蛋白質(たんぱく質)の量が異なります。
たんぱく質が水を含むことでグルテンになります。
お菓子は基本的にグルテンをあまり出したくないので
薄力粉を使用します。
パンはグルテンの性質を利用して膨らますため強力粉を使用します。
パンに使用する小麦粉は中力粉、強力粉、最強力粉になります。
中力粉<強力粉<最強力粉の順でたんぱく質が多いです。
作りたいパンの食感に合わせて使い分けます。
お砂糖
お砂糖の種類の違いについて
グラニュー糖はあっさりとした風味のケーキを
作ることができます。
また、転化糖を含まないために上白糖を使用した
場合に比べて焼き色が薄くなります。
ほかの素材の味を邪魔しないお砂糖です。
上白糖はグラニュー糖に比べてコクのある風味のケーキを作ることができます。
また、転化糖を含むためにグラニュー糖を使用した
場合に比べて焼き色が濃くしっとりとした生地に
仕上がります。
きび砂糖、黒糖は独特のコクがあるのでお砂糖のコクを活かしたお菓子に向いています。
これらも転化糖を含むためにグラニュー糖を使用した場合に比べて焼き色が濃く
しっとりとした生地に仕上がります。
トレハロースは甘みの無いお砂糖です。
甘みを控えたい場合でもケーキには生地を膨らませたりするために
一定量のお砂糖が必要です。
その場合に一部をトレハロースに置き換えることであっさりとしたケーキに仕上げることができます。
凝固剤
ゼラチンと寒天の違いについて
ゼラチンと寒天の扱いについてです。
どちらもゼリー作りに使いますが
特性が異なるので注意が必要です。
ゼラチンは60~70度の温度で溶かします。
高温になるとゼラチンは固まらなくなります。
融点が低く体温で溶けるため口の中で溶けます。
またパイナップルなどの酵素で分解されるので
パイナップルなどを入れると固まりません。
(缶詰なら大丈夫です)
また、板ゼラチンと粉ゼラチンは使用量が異なるので注意します。
寒天(アガー)は軽く沸騰させます。
沸騰させないと寒天は固まりません。
融点が高いため口の中では溶けません。
つるっとした食感になります。
パイナップルなどの酵素で分解されないため生の果物を入れることができます。
乳製品
生クリームについて
一般的に販売されている生クリームは
35%、40%が多いです。
ムースやクレームブリュレは35%のものが
さっぱりとして美味しいです。
ショートケーキやトリュフは40%のものが
こくがあって美味しいです。
5%の違いでケーキの味がずいぶんと変わるので
面白いです。
それぞれの違いの使い分けを楽しんでみてくださいね。
有塩バターと無塩バターについて
バターの室温への戻し方
バターをお菓子に使うときには室温に戻す作業が発生します。
バターが冷えていると固くて作業がしづらくなります。
結果として混ぜすぎてグルテンが出過ぎてしまいます。
そこで室温に戻すのですが冬場は冷蔵庫から出してもなかなか室温にはなりません。
この時にバターはラップに包んで麺棒でたたくと柔らかくなりますよ。
手で軽く押したときに後が残ればOKです。
卵
卵のサイズについて
レシピによっては、卵は個数ではなく
グラム数で表記されています。
卵のグラム数は以下のように決められています。
LL 70~75g L 64~69g M 58~63g MS 52~57g
S 46~51g SS 40~45g
卵黄の大きさは卵のサイズにかかわらず、15~20gです。
卵の保存(冷凍)について
卵白は冷凍することで1週間ほど保存することが出来ます。
卵黄は冷凍保存には向きません。
卵白を1個分ずつ冷凍しておくと
シフォンケーキなど卵白の割合が多いケーキを焼くときに便利です。
クレームブリュレなど卵黄のみを使うお菓子を焼いたときに
1個分ずつ冷凍しています。
卵の室温への戻し方
卵をお菓子に使うときには室温に戻す作業が発生します。
卵が冷えているとバターが入った生地に加えたときに分離してしまいます。
そこで室温に戻すのですが冬場は冷蔵庫から出してもなかなか室温にはなりません。
ぬるま湯を入れたボールに湯煎することで室温に戻ります。
チョコレート
作りやすいレシピについて
チョコレートは温度変化に敏感なので
溶かしたチョコレートをメレンゲや泡立てた全卵などの
生地に混ぜるときに
生地が冷えていると固まってしまうことがあります。
チョコレートに生クリームを加えてガナッシュにすると
安定するので扱いやすくなります。
チョコレートケーキのレシピを探すときには
直接溶かしたチョコレートを生地に混ぜるレシピよりも
ガナッシュ状にしてから生地に混ぜるレシピの方が作りやすいですよ。
お教室でお教えしているチョコレートケーキも
ガナッシュ状にしてから生地に混ぜるタイプです。